コロナ助成金の終了と物価高騰で2022年は倒産・破産が増加
2022年はコロナが徐々に落ち着いて経済活動が活発になりだした一方で、原材料や燃料・光熱費の高騰、人手不足、コロナ関連の補助金が打ち切り、コロナ融資の返済本格化などにより全国的に倒産が増加した。
旭川市やその近郊でも倒産企業の数が前年よりも多く、一部有名所もあった。今回の記事では2022年に倒産・破産してしまった企業の紹介を時期毎に、その理由などを紹介する。
(株)三島管財(旧商号・(有)髙砂温泉)
【業種】 温泉旅館経営
【倒産形態】 特別清算手続開始申立
【時期】2022年1月7日
北海道旭川市に本拠を置く元・温泉旅館経営の「株式会社三島管財」(旧商号:有限会社髙砂温泉)。
1965年から旭川の高砂地区に温泉旅館「高砂温泉」の経営を手掛けていた。「お風呂のデパート」や「仙人と天女の露天風呂」をキャッチフレーズに、一時期はスキー客や観光客などに大人気となったが、近年は競争激化に伴い業績が悪化。ここに新型コロナウィルスによる売上減少が重なり資金繰りが急激に悪化した。
その後は営業継続を目的として2021年3月に別会社へ事業を譲渡し、残った会社を「三島管財」へと改称し、精算目的として事後処理を進めていた。負債総額は約2億5000万円。
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なお、高砂温泉は別の運営会社によって継続営業している。
(株)兎屋 、USAGIYA JPN株式会社
【業種】 製茶販売
【倒産形態】 破産手続開始決定
【時期】2022年5月30日
旭川市を拠点にお茶のカフェ運営を行っていた会社。2014年10月8日設立。
旭川市内で昭和20年創業の老舗茶屋「吉川園」の3代目が手掛けた会社で、1号店の「USAGIYA旭川本店」は2015年11月にオープンした。
その後は市外にもカフェを展開し、江別市の「USAGIYA江別蔦屋書店」、札幌市の「USAGIYA札幌パセオ店」など全3店舗を運営していた。
一杯300円からの日本茶や抹茶のドリンクメニューが中心で、30日感、1500円の定額制で15種類のお茶を楽しめる「ボトリングサービス」も人気だった。
コロナ渦の影響で店舗への来客が減少したことが影響か?
(株)不二苑
【業種】 旅館経営
【倒産形態】 破産手続開始決定
【時期】2022年7月19日
1972年創業の老舗旅館。常盤公園近くで旭橋のすぐ隣に位置し、家庭的な接客や薬石を用いた温泉を強みに、建設作業員や観光バスのドライバー、スポーツ合宿の学生などから一定の需要を得いていた。
一方で近隣同業者との競争も激しく、低収益や資金繰りも余裕が無いなど経営は万全ではなかった。ここに新型コロナの影響から宿泊客が急減し、2022年3月からは休業処置を取っていた。
負債額は約1億900万円。
道北タンパク食品工業(株)
【業種】 豆腐・油揚げ・こんにゃく製造
【倒産形態】 破産手続開始決定
【時期】2022年8月8日
市内で豆腐や油揚げなどを製造し、スーパーなどに卸していた大豆食品加工の会社。
(有)ニーズ
【業種】 青果卸
【倒産形態】 破産手続開始申立
【時期】2022年11月7日
市内の流通団地区で青果卸を行っていた会社。
東豊制御㈱
【業種】 電力開閉装置製造業
【時期】2022年11月
市内で制御盤や配電盤、分電盤、キューピクルなどの設計・製作を行う電力開閉装置製造業の会社。
(株)E.DASH
【業種】 産業廃棄物収集運搬
【倒産形態】 破産手続開始決定
【時期】2022年11月8日
市内の流通団地にあった産業廃棄物収集運搬の会社。
(有)島田自動車工業
【業種】 自動車販売
【倒産形態】 破産手続開始決定
【時期】2022年11月18日
1977年創業。東鷹栖地区で自動車の整備・車検・修理のほか、スズキ旭川北自動車副代理店として、新車や中古車の販売も行っていたなどを行っていた。
創業者の交通事故による急逝後に経営状態が急激悪化。息子が社長に急きょ就くも資金繰りが悪くなっていた。
(有)システムバイオ
【業種】微生物を活用した生ごみ処理や土壌改良資材の製造
【倒産形態】 破産手続開始決定
【時期】2022年12月5日
市内東4条にあったバイオマス企業。
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