旭川市の末広地区のファミレスが閉店
ツイッターとリアルエコノミーから閉店情報を得た。どうやら今年1月に閉店したヴィクトリア忠和店に引き続き、ヴィクトリア旭川末広店も閉店となった模様。
現地を確認すると、すでにヴィクトリアの看板は白く塗られ、店舗前のビッグボーイも居なくなっていた。おそらく撤去(後片付け)作業の真っ最中だったかな。
※2021年12月8日追記 → 跡地に炭火焼肉チェーン店が誕生することが判明。詳しくはこちらから。
twitter情報によればお客様各位の張り紙が入口に貼ってあり、2021年10月17日22時をもって営業終了となった。
旭川に限った話でなく、ヴィクトリアステーション自体が道内規模で閉店を加速させており、老朽化や不採算店などが対象と見る。ただし、旭川末広店が閉店するものの、市内には「ヴィクトリアステーション旭川4条通店」と「旭川神楽店」の2店舗があるため、完全消滅というわけではない。
ヴィクトリアの旭川末広店が閉店した理由を推測してみる
今回は末広地区の特徴(世代分布)も考慮しつつ閉店の背景を探りたいと思う。
まず、前提条件としてヴィクトリアステーションをはじめファミレスは全国的にコロナ渦で苦戦を強いられている。
「ガスト」などのすかいらーくHDの決算期2020年12月は売上伸び率マイナス23.2% 営業利益マイナス230億3100万円。「サイゼリヤ」は決算期2020年8月で、売上伸び率マイナス19.0% 営業利益マイナス38億1500万円。と本州大手のファミレスは軒並みマイナス。コロナ渦で客足が遠のき収益にもろに影響している形だ。
旭川でも緊急事態が出ると車で外食を利用する人がかなり減り、そのかわり車に乗ったままドライブスルー可能な牛丼やハンバーガー、フライドチキンなど手軽なテイクアウト店舗の利用が目立った。
また、ファミレスという業態自体も世帯層の変化から客が遠のく傾向にある。旭川市の世帯人口は高齢者の数が多く令和3年4月1日現在では人口約33万人に占める65歳以上の割当は男性が30.7%、女性は37.3%。
国勢調査の高齢化率では平成2年が11.6%だったのに対し令和3年4月には34.2%に達するなど3人に1人が65歳以上という極めて高い高齢化率となっている。そして末広地区はその高齢者が多い地域でもあり、ファミリーレストランという形態そのものが末広では流行らなくなってきたと思われる。
また、近年は同じような業態のびっくりドンキーが4店舗。ガストが2店舗など直接のライバル店も市内には多数あり、わざわざ末広のヴィクトリアに行かなくてもいいという背景もある。よってこれらを組み合わせると、
- コロナ渦による来店客数減少
- ライバル店の競合
- 末広地区住人の利用が少ない(末広は高齢者が多い)
などが考えられる。
ヴィクトリアステーション旭川末広店の跡地は何ができる?
現段階ではなんの情報もないため、なんとも言えないが少なくともファミリーレストランではないことは確かだ。この末広地区の客層とコロナ渦、ライバル店の競合を考えると同形態のファミレスでは将来性が見込めない。
一方で同じ末広の国道40号線沿いで環状線寄りにある「餃子の王将 旭川末広店」は客入りは悪くなく、むしろ好調だ。付近に会社があってお昼はビジネスマンのランチ利用があるほか、メニュー的にも餃子やラーメン、チャーハンといった中華系なので少なくともヴィクトリアステーションのような年配層が利用しづらいメニューではない。そのため年配層の客も結構目立つ。
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